アーセナルの選手名鑑 :GK編

 

優勝まであと一歩にせまった2022/23シーズンが終わりました。スカッドを強化して再度ビッグタイトルに挑むわけですが、さっそくカイ・ハヴァーツの獲得が内定しました。その一方で今夏のプライオリティであるデクラン・ライスの獲得競争にマンチェスター・シティが乗り出してきたと報じられており暗雲も漂っています。

移籍市場はまだ先が長いので展開を見守るしかありませんが、以下ではチームの現状整理もかねて、トップチームの在籍選手を一人ずつ少し辛口に講評してみたいと思います。初回はGK編です。それでは Here We Go !!

 

1.ゴールキーパー

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1)アーロン・ラムズデール

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2021年夏にボーンマスから加入しました。在籍クラブで降格を経験してきたこともあり、獲得時には降格請負人とも揶揄されファンが猛反発。しかし、開幕3試合でチームが大量失点して出場機会を掴むと、以来、正GKとして安定したプレーを見せてゴールマウスを守り続けています。イングランド代表にも継続して呼ばれていて、代表正GKの座をつかみ取ることも期待されています。余談ですが彼の代理人は The Athletic のアーセナル番記者 James McNicolas (gunnerblog) の兄弟だったりします。

ラムズデールの一番の特徴は、いつも陽気で冗談をいっているナイスガイという点でしょうか。2021/22シーズンのレスター戦では敵サポーターからのブーイングにガッツポーズで返してファンも大喝采。

この年代のGKとしては圧倒的な試合経験を積んでいます。定期的にビッグセーブを披露してチームを救いますし、ビルドアップでは敵陣にロングキックを放り込んでハイプレスを誘発する戦術的なキーマンの一人でもあります。後ろからつなぐ場面でも相手選手のあいだに勇気をもってグラウンダーのパスを通すことができます。

一方、課題もいくつかあるように思います。ハイプレスで押し込まれると苦しい体勢から前線にロングボールを蹴りこむことが多くなりますが、絶対的なポストプレイヤーがいないチーム事情もあって相手に回収されがちです。サイドにいるフリーの選手にミドルレンジの浮き球のパスを通せればビルドアップがワンランク進化するはず。加入以来、角度のない位置からのシュートを止めきれないシーンも目立ちます。CL優勝を目指す場合、GKが絶対的な違いを生み出すことは特に重要で、アリソンやクルトワと比べるとまだまだ見劣りするので今後のさらなる成長に期待したいです。

 

2)マット・ターナー

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米国代表の正GKも務める実績十分のセカンドGK。移籍初年度の今シーズンはカップ戦で起用されました。シュートストップもキック精度も可もなく不可もなくといったパフォーマンスだった印象ですが、正直、あまり記憶に残っていません💦 まぁ代表戦でしっかり結果を出しているので心配する必要はなさそうです。

伝統的にアーセナルはセカンドGKにも優秀な選手を集めてきました。ターナーにも彼らの系譜をつぎ、ラムズデールを脅かす存在へと成長してほしいところです。